平成25年度 事業計画

今、「学校」という組織の構成職員の中で、ここ数年最も制度改革が進んでいるのが、事務職員制度と言えます。佐賀県では、平成23年度から「管理職事務長制」が始まり、平成24年度から45支援室のうち39名の室長が事務長という共同実施組織に成長を遂げました。さらに平成25年度から新たに5人の統括事務長が誕生し、職務職階制が確立しました。「教育活動面での実践を支える学校事務職員」である私たちのリーダーとして、統括事務長は事務部門を広域的に指導・助言しながら連絡調整し、事務職員の資質向上に努めていく立場となります。また、学校運営支援室間や地域独自の問題を組織的に解決していく上でも、大きな役割を担っていくことになります。この職の設置が、学校事務職員の学校経営への参画をさらに進め、学校を活性化していくための大きな推進力となっていくことと思われます。今後はどの事務職員も、統括事務長のもと、共通の目標に向かって協力し合い、その職責を果たしていくことになります。

また、平成25年度から「学校事務」としての採用がなくなり、「行政」職採用に一本化されました。今後は行政のプロパーとしての立場がより明確になり、より行政的な視点から学校を支える職員となっていくことが期待されています。ですが同時に、「教育職員」としての視点も見失わないようにしていかなければなりません。

このような変革の時代の中、本研究会も変わっていかなければない時がきました。佐事研は、平成9年2月に発足して以来、変わらぬ研究目標を掲げ、1局3部体制で研究を進めてきました。しかし、今、時代のニーズに応えるため、新たな一歩を踏み出そうとしています。今後は、「学校教育に貢献し、時代の変化に対応する学校事務を構築する。」「共同実施に基づいた組織マネジメントと学校事務ガバナンスを確立する。」という2つの新たな基本方針に基づいて、研究を推進していきます。

また、3つの専門部を、より具体的で分かりやすい「研究開発部」「研修企画部」「情報推進部」という名称に変更し、各部の分担を明確にするとともに連携を強化し、より深く広く、研究を進めていきます。

全事研については、平成27年度熊本大会の分科会開催に向けて、研究開発部の中に「全事研熊本大会準備委員会」を設けて準備を進めていきます。それと同時に、より多くの学校事務職員が大会に参加できるような手立てを講じていきます。

私たち学校事務職員は、「子どもの豊かな育ちを支援するための職員」として、また、「地域に根差したコミュニティの1つとしての学校」の職員として、そのあり方と真価を問われる時代となりました。佐賀県版グランドデザインを実現していくために、時代のニーズに合うようグランドデザインを進化させつつ、佐事研はこれからも研修をすすめていきます。